耐震等級とはどのようなもの?注文住宅を建てる前に知っておこう!

公開日:2021/05/01  最終更新日:2021/05/10

注文住宅を建てる前に、知っておいた方がよいことがあります。デザインや外観ももちろん大切ですが、長年住み続けられるような品質・安全性がある建物なのかは大事なことです。「耐震等級」という言葉を知っている人も多いのではないでしょうか。この記事では、安心して住める家の基準のひとつとなる「耐震等級」について詳しく紹介します。

耐震等級とはどのようなもの?

日本では、この30年の間だけでも阪神淡路大震災・新潟中越地震・東日本大震災・熊本地震など震度7を記録する大地震が数多く発生しました。長年住み続ける建物が、大きな地震に耐えられる強い建物なのか心配になる人は多いでしょう。しかし、専門的な知識がない人には、地震に耐えられる住宅なのかはわからないものです。

そこで、地震に対してどの程度の耐性がある建物なのかをわかりやすく示したのが「耐震等級」となっています。耐震等級は、住宅品質確保促進法によって定められている住宅性能表示のことで、「建物の強さの指標」となるものです。

耐震等級の区分

「耐震等級」は、3段階にわかれています。この記事では「耐震等級1」「耐震等級2」「耐震等級3」の違いについて説明しましょう。

■耐震等級1

「耐震等級1」は、建築基準法により定められている最低限の耐震性能を満たしていることを示します。数百年に1度発生するような、震度6強か7に該当する大地震に対しても倒壊や崩壊しない強度です。ここで注意しなければならないのは「倒壊や崩壊しない強度」とありますが、倒壊はしないが、ある程度の損傷を受けることは許容していることでしょう。

■耐震等級2

「耐震等級2」は、耐震等級1の1.25倍の地震に耐えられる性能・耐震強度があることを示します。「長期優良住宅」では、耐震等級2以上であることが必須条件となっているようです。また、災害時の避難所として指定されている病院や学校などの公共施設は、耐震等級2以上の強度をもつことが必須条件となっています。

■耐震等級3

「耐震等級3」は、耐震等級1の1.5倍の地震に耐えられる性能・耐震強度があることを示します。これは「住宅性能表示制度」で定められた耐震性のレベルの中で最も高いものとなっているのです。災害時の救護活動の拠点となる消防署や警察署などは、多くが耐震等級3で建設されています。

耐震等級に関して知っておくべき知識

こちらでは耐震等級に関わることで、知っておいた方がよいポイントを紹介します。

■免震と耐震は違う

免震とは、地震エネルギー(地震による揺れ)の伝わりを遮断することです。建物の基礎と建物の間に免震装置を設置することで、地震の揺れから免れるつくりを免震構造といいます。一方、耐震とは建物の柱や梁などといった主要構造の強度や頑丈さで地震による揺れから耐えることです。

免震と耐震では、地震から守る対象が大きく違います。免震性が高いものは地震の時にも建物の主要構造部分が損傷せず、継続して使用できるでしょう。一方耐震性が高いものは、地震の揺れから耐えて、人命を確保することを最大の目的としています。

耐震等級が高ければ高いほど地震に強い?

耐震等級が高いほど地震に強いというイメージがあると思いますが、これは一概にはいえません。耐震等級の数字だけを見て、地震に対する住宅の強さを判断してしまうのは危険です。耐震等級とは、施主にわかりやすく建物の耐震性能を伝えられるよう制定された制度となっています。また住宅の資産価値を保証しているものではなく、人命の確保を保証しているものです。

地震や暴風などにどの程度耐えられるかを算出する構造計算の方法は多数あり、耐震等級の認定を受けるときに使われる計算式が存在しないケースもあるのです。実際に「建物の耐震のレベル」に関しては、等級だけでなく住宅の形状、柱の配置、壁、床の構造などさまざまな要素で変わってくるようです。そのため、一概に「耐震等級3だから地震に強い」「耐震等級を取得していないから、地震に弱い」ともいいきれないのです。

ただし、耐震等級によっては地震保険の保険料が割引されるケースもあり、長く住み続ける家が耐震等級を取得していることは、住む人にとって安心材料になるでしょう。また耐震等級は、2000年に制定されたものです。それ以前に建てられた建物に関しては、耐震等級の評価自体がないものがあるため注意してください。

また地震に強い家づくりを考える場合は耐震等級も重要ですが、土地選びを慎重にすることをおすすめします。同じ時期に建てられた建物でも、地盤が脆弱な土地では頑丈な土地に比べて地震による被害も出やすいです。事前に業者に委託して地盤を調査することで、その土地の強度を確認したほうがよいでしょう。

 

長く住み続ける大切な家が、地震や災害に強い建物であるか気になりますよね。こちらでは、「強い家」のひとつの基準である「耐震等級」について詳しく説明しましたので、注文住宅建築の際のヒントとしてください。

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